アルコール依存症で処方されるお薬

アルコール依存症の治療を始めた方も治療の最中の方も、自分が飲んでいる薬はどんなものなのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

何に効果があって、どんな意味がある薬なのか。
アルコール依存症で処方される一般的なお薬の解説をしていきます。

アルコール依存症の薬物療法の目的は?

アルコール依存症に至るまでには様々な理由があります。
ストレス発散によるアルコール依存や不眠解消のためのアルコール依存。人見知りや対人障害、不安からくるアルコール依存など理由は人それぞれです。

アルコールを飲まなくても日常生活を送れるようにすることは大前提ですが、それ以外にもアルコール依存症になった理由を解決しなくてはなりません。

そのため多くのアルコール依存症の処方薬はアルコール依存症のお薬にプラスして、睡眠薬や不安を和らげるお薬などが処方されます。

ここではアルコール依存症の処方薬について説明していきます。

アルコール依存症の断酒維持のために処方されるお薬

アルコール依存症はアルコール依存症(お酒)を摂取しなくても、通常の日常生活が送れるようにするための治療です。

そのためにはまず「飲まない時間」を継続していくことが大切で、その時間を維持することを断酒維持といいます。

そのために必要なお薬は2つに分けられており、「飲酒すると気持ち悪くなる」という状態を作って飲酒行動を起こさなくなるものと中枢神経に直接作用して飲酒欲求を減らすお薬が処方されます。

抗酒薬は主にジスルフィラム(商品名:ノックビン)とシアナミド(商品名:シアナマイド)というお薬が処方されます。

抗酒薬は飲酒後の頭痛・吐き気・嫌悪感・動悸・顔面紅潮を利用して、心理的に飲酒を断念させる効果があるとされています。

飲みたい!と思っても飲酒後の気持ち悪さを考えて「やっぱりやめておこう」という風に断酒を維持することができます。

シアナミドの方がジスルフィラムに比べて即効性がありますが、効果の継続も短いといわれています。2つセットで処方されることが多いです。

皮膚疾患にアレルギーの出る場合があるので処方される場合は事前に血液検査でアレルギーを調べることもあります。

2つ目の【飲酒欲求を減らすお薬】は、主にアカンプロサート(商品名;レグテクト)が処方されます。

日本では2013年の5月から処方されるようになった比較的新しいお薬ですが、欧米では20年以上も前から処方薬として販売されています。

服用することによって飲酒への欲求が軽減され断酒率を高め、また多くの研究で再飲酒のリスクを下げる結果がでています。

アカンプロサートは断酒をしている人が服用すると断酒率が上がりますが、飲酒している人が少しずつ量を減らすということには効果がありません。

アカンプロサートが処方されているということは、断酒できているという証でもあります。

お薬を飲み続けることが何より大事な薬物療法

今回紹介したどちらのアルコール依存症の処方薬も【継続することで初めて効果を発揮】します。

飲み合わせや体に合っているかどうかは診察の度に医師に相談し、今の自分に合った薬を処方してもらうことが大切です。

継続していくことで心も身体も楽になってくるので、ぜひ毎日欠かさずに飲んでください。